
私たちは、豊かで便利な生活を追い求めて、その便利さや豊かさを当たり前のように感じ享受しています。その結果、当たり前になっている消費生活が生活排水による水質汚濁や近隣騒音問題、ゴミ処理問題などの都市・生活型公害や自然環境の破壊を引き起こしています。さらに、活発な生産活動や豊かな消費生活は、地球上の多くの貴重な資源やエネルギーを消費し、地球温暖化やオゾン層の破壊、野生生物の絶滅、砂漠化、熱帯林の減少などの複雑・多様化した地球環境問題を招いています。

こうした問題の多くは私たちの日常生活そのものに根ざしており、解決のためには私たち一人一人が、
① 人間と環境の関わりについての理解をし、認識をする。
② 豊かな自然や快適な環境の価値についての認識を高める。
③ 環境に配慮した生活や責任ある行動をとる。
④ 環境問題を引き起こしている社会経済の背景や仕組みを知る。
⑤ 社会経済の構造を環境に配慮したものへと変えていく努力をする。
ことが大切なのです。
そのためにはまず、環境に対する豊かな感受性や見識を持つ「人づくり」が環境問題解決の確実な方法といえるでしょう。その方法として「環境教育・環境学習」がクローズアップされ、重要性・必要性がますます高まっています。
世界的には1972年にストックホルムで開催された「国連人間環境会議」において「人間環境宣言」が採択されたことを皮切りに、世界各国で環境教育や環境学習が展開されています。この「人間環境宣言」では、人間環境問題が人類の生存に関わる重大な共通課題として認識されています。また、「環境問題についての若い世代と成人に対する教育は、個人や企業及び地域社会が環境を保護向上するよう、考え方を啓発し、責任ある行動をとるための基盤を広げるのに必要である。」と環境教育や環境学習の必要性を訴えています。
日本においては、1993年11月に制定された「環境基本法」において、「環境の保全に関する教育・学習等(第25条)として規定されました。また、2004年7月には、地球温暖化や廃棄物問題、身近な自然の減少など現在の環境問題を解決し、持続可能は社会を作っていくためには、行政のみならず、国民や事業者、民間団体が積極的に環境保全活動に取り組むことが必要なことから、このような環境保全活動の重要性を踏まえ、持続可能な社会づくりの基盤となるよう「環境の保全のために意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律」が制定されました。
この法律は、環境教育を推進し、環境の保全についての国民一人ひとりの意欲を高めていくことなどを目的としています。
